スタジオに通い始めて1ヶ月が過ぎた。
エレベーターのない4階建てに住んでいる私は、ブレインヨガを始めるまでこの階段がかなり苦痛だった。
最近、難なく登ることができる。息が上がらないのだ。
そんな、ささやかな変化が嬉しい日々を送っている。
今朝のスタジオは、人も少ない。
こんな日は、特に体調や気持ちを気遣って、プログラムを組んでもらえる。
いつもの準備体操をして、頭に上っていた熱を下半身に下げてくる。
すると、頭が澄んで、心が落ち着いてくる。
そして、肩の上がりにくい会員さんのために、集中して肩をほぐすブレイン体操が始まった。右肩が上がらなかった方が、2ヶ月経ち、かなり動かせるようになった。そんな仲間の変化を一緒に喜ぶと、私の心にも温かな花が咲いた。
できることが少しずつ増えていく。実際に体感する。それが自分の自信となる。
「誰の評価もいらないんですよ。自分が認めてあげればそれでいいんです。」
自分への肯定感。
その大切さも、先生が体操の合間にお話してくださった。
心も体もリラックスしたところで、瞑想が始まった。
やさしい音楽を聴きながら、自分と向き合う。
私を自由にできず、押さえつけているものはなんだろう。
そんな疑問が心に浮かぶ。
人と違ったら嫌われる。
変わってるって言われて、傷ついたこともあったから。
愛されたくて、嫌われたくなくて、心は苦しいのに周りに合わせた。
自分を受け入れてもらえないと、あなたのせいで、、、環境のせいで、、、
自分は被害者だという思いを胸いっぱい抱えたこともあった。
「自由になりたいですか?
それならそのすべてを手放さなければなりません。」
どこからか先生の声が聞こえた。
そう、すべては、執着から起こったこと。
この執着が私の心を塞いで、私をつらくしていたんだ。
自分で、自分の心を がんじがらめにしていただけ。
私はいつだって自由だった。そして、これからもずっと。
突然、堰を切ったように涙が溢れてきた。
先生の温かな手が背に添えられた。
私は、ただ泣いた。声を上げるほど。
ずっと、自分が嫌いだった。
けれど、体も心も少しずつ変わっていく私を、